ブースNo. 1F-5
ブースNo. 1F-5
江戸の技術から新時代へ向かうべく、香山は中国陶磁器の研究期間を経て、新たな釉薬開発に執念を燃やし、明治30年代に次々と新釉薬を世界に向けて発信しました。
この『美人顋斉釉』もそのひとつで、中国『清朝』期の『康熙年間』に『明朝』の『祭紅(さいこう)』を再現した『美人祭(びじんさい)』という淡紅色釉を再現したものがあり、それにインスピレーションを受けた香山が明治技術を加えて新たに生み出したものです。
白磁器の透明釉の下に仄かに赤みを優雅に発色させたもので、宮川家所蔵品(明治32年)、東宮職御用品(明治33年)にこの技法作品が使用されておりますが、伝世品では少ないタイプで、推定明治30年作の当作品は眞葛窯にて遺されていた、希少性が高い作品なのです。
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