ブースNo. 3F-17

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ブースNo. 3F-17

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葆光彩磁珍果文花瓶

板谷波山

  • 共箱 東美鑑定書
  • 陶器
  • 大正5~15年頃
  • 高24.0×径23.8cm

板谷波山
茨城県生 明治5~昭和38年(1872~1963) 享年91歳 帝室技芸員 文化勲章
明治5年(1872)茨城県下館に生まれる。開校間もない東京美術学校(現・東京藝術大学)彫刻科で高村光雲に学ぶと、石川県工業学校の教師などを経て陶芸作家の黎明期に活躍した。彫刻技術などを駆使した彩磁作品は2件の重要文化財指定を受けるなど近代陶芸界において最高峰の作家である。

本作は、波山作品の最高傑作である葆光彩磁(ほこうさいじ) と呼ばれる器体を薄く彫刻し光のヴェールに包まれたような神々しいまでに美しい作品である。
波山の代表作である泉屋博古館分館蔵の重要文化財『葆光彩磁珍果文花瓶』(大正6年〈1917〉・住友男爵コレクション)にも描かれている桃(仙桃)と枇杷を前後の窓に配し、青海波の中には霊芝が浮かび上がる見事な構図。
彫刻の美しさ、釉調の麗しさなど非の打ちどころのない完璧な一点。一分の欠点も見過ごさずに完全な作品のみを世に残した、波山芸術の神髄を感じられる作品である。

本年は、板谷波山生誕150年記念の年であり全国の美術館で巡回される。

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